
地震などの災害に備えて防災ヘルメットを用意したくても、「普段はどこに置けばいい?」「折りたたみ式でもしっかり頭を守れる?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
そんな家庭で選択肢になるのが、使わないときはコンパクトに収納できる折りたたみ防災ヘルメットです。
ただし、薄さや価格だけで選ぶのではなく、災害時に頭部を守るための性能や、自分の頭に合うサイズかどうかも確認する必要があります。
厚生労働省によると、保護帽には「飛来・落下物用」と「墜落時保護用」などがあり、それぞれ用途に応じた性能が定められています。
今回は、
- 国家検定・保護範囲
- 収納性
- 展開・装着のしやすさ
- 対応する頭囲
- 重量
- 価格とのバランス
を比較しました。
家庭で備えやすいおすすめ5商品を紹介します。
折りたたみ防災ヘルメットおすすめ5選
1位|DICプラスチック IZANO2

商品の特徴
IZANO2は、収納性だけでなく保護性能まで重視して選びたい方に注目してほしい折りたたみヘルメットです。
厚生労働省の保護帽規格における「飛来・落下物用」と「墜落時保護用」の両方で国家検定に合格しています。
商品の説明
使用時のサイズは約297×222×139mm、折りたたむと高さ約63mm。重量は約450gです。
頭囲は47~62cmに対応しており、比較した商品の中でも調整できる範囲が広めです。
ABS樹脂製で、収納袋も付属します。
折りたたみ式でありながら、落下物への備えだけでなく墜落時保護用の検定にも合格していることが大きな特徴です。
ただし、電気用としては使用できません。
商品のポイント
✓ 「飛来・落下物用」「墜落時保護用」の国家検定合格品
✓ 頭囲47~62cmと幅広く調整できる
✓ 高さ約63mmまで折りたため、収納袋も付属
2位|ミドリ安全 Flatmet2 TSC-10N

商品の特徴
Flatmet2の大きな特徴は、収納時約33mmという薄さです。
玄関収納や棚、デスク周辺など、ヘルメットを置くスペースをできるだけ小さくしたい家庭に向いています。
商品の説明
重量は約420g。頭囲47~62cmに対応しています。
収納時は約355×203×33mm、使用時は約285×208×150mmです。
「飛来・落下物用」の国家検定合格品で、専用収納袋も付属しています。
ミドリ安全では、災害時に防災用として着用することを想定した商品として販売しており、建設・製造など労働安全衛生規則に関わる場所で使用しないよう案内されています。
商品のポイント
✓ 収納時約33mmの薄型設計
✓ 「飛来・落下物用」国家検定合格品
✓ 頭囲47~62cmに対応し専用収納袋付き
3位|TOYO MOVO No.105

商品の特徴
MOVO No.105は、折りたたみ式でありながら一般的なヘルメットに近い形状で使用でき、「飛来・落下物用」と「墜落時保護用」の両方で国家検定に合格している商品です。
商品の説明
使用時は約208×277×140mm、折りたたみ時は約208×277×74mm。重量は約415g、頭囲は52~61cmに対応しています。
帽体はABS樹脂で、衝撃吸収ライナーには発泡スチロールが使われています。
3分割された帽体を利用して折りたたむ構造で、コンパクト収納と保護性能の両方を考えた設計です。
商品のポイント
✓ 「飛来・落下物用」「墜落時保護用」の国家検定合格品
✓ 約415gでIZANO2より軽量
✓ 折りたたみながら通常のヘルメットに近い形状
4位|タタメットBCP

商品の特徴
タタメットBCPは、収納時約35mm、重量約375gという薄さと軽さが特徴の折りたたみ防災ヘルメットです。
商品の説明
使用時は約235×151×292mm、収納時は約332×221×35mm。頭囲は約47~62cmに対応します。
「飛来・落下物用」の国家検定合格品で、日本製です。
標準タイプには反射ステッカーやホイッスルが付属します。
薄く収納できるだけでなく、比較的軽量で対応頭囲も広いため、家庭や職場で複数個を備蓄したい場合にも選択肢になります。
商品のポイント
✓ 収納時約35mmの薄型設計
✓ 約375gと比較的軽量
✓ 標準タイプはホイッスル・反射ステッカー付き
5位|TOYO BLOOMⅡ No.101

商品の特徴
BLOOMⅡ No.101は、折りたたんだ状態から広げ、「カチッ」と音がするまで展開するシンプルな構造が特徴です。
収納時の厚さは約45mmです。
商品の説明
重量は約370gで、今回比較した5商品の中では軽量な部類です。
頭囲は52~61cmに対応し、「飛来・落下物用」の国家検定に合格しています。
収納時は約358×197×45mm、組み立て時は約263×145×201mm。携帯用袋も付属します。
メーカーでは耐用年数を6年推奨としています。
商品のポイント
✓ 約370gと比較的軽い
✓ 広げて「カチッ」と固定するシンプルな構造
✓ 厚さ約45mmまで折りたため、携帯用袋付き
折りたたみ防災ヘルメットおすすめ5選の比較表
収納時の薄さを優先するなら約33mmの「ミドリ安全 Flatmet2 TSC-10N」、軽さを重視するなら約370gの「TOYO BLOOMⅡ No.101」も候補になります。
| 順位 | 商品 | 国家検定 | 重量 | 対応頭囲 | 収納時の厚さ・高さ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | DICプラスチック IZANO2 | 飛来・落下物用/墜落時保護用 | 約450g | 47~62cm | 約63mm |
| 2位 | ミドリ安全 Flatmet2 TSC-10N | 飛来・落下物用 | 約420g | 47~62cm | 約33mm |
| 3位 | TOYO MOVO No.105 | 飛来・落下物用/墜落時保護用 | 約415g | 52~61cm | 約74mm |
| 4位 | タタメットBCP | 飛来・落下物用 | 約375g | 47~62cm | 約35mm |
| 5位 | TOYO BLOOMⅡ No.101 | 飛来・落下物用 | 約370g | 52~61cm | 約45mm |
※各メーカー・販売元が公表している仕様をもとに比較しています。
そもそも防災ヘルメットはなぜ必要?

地震対策というと、水や非常食、防災リュックを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、大きな地震では家具や家電、照明などが転倒・落下したり、避難するときに屋外の落下物に注意が必要になったりします。
消防庁も、地震発生時には丈夫な机やテーブルの下に身を隠し、座布団など身近にあるもので頭部を保護するよう案内しています。
防災ヘルメットも、こうした頭部を守るための備えのひとつです。
ただし、「ヘルメットをかぶっていれば地震でも安全」という意味ではありません。
家具の固定や安全な避難経路の確認など、ほかの地震対策と組み合わせて備えることが大切です。
地震が起きたらヘルメットを取りに行くべき?
防災ヘルメットを準備すると、「地震が起きたら、まずヘルメットを取りに行けばいい」と思うかもしれません。
しかし、強く揺れている最中に別の部屋や玄関まで取りに行くのは危険です。
消防庁は、突然大きな揺れに襲われた場合、まず丈夫な机やテーブルの下などで身の安全を確保し、頭を座布団などで保護して揺れが収まるのを待つよう案内しています。
内閣府が紹介している地震時の安全確保でも、家具や照明などが「落ちてこない」「倒れてこない」「移動してこない」空間に身を寄せ、頭部を保護することが重要とされています。
つまり、
揺れている最中:まずその場で身を守る
揺れが収まった後:周囲の安全を確認し、必要に応じてヘルメットを装着して避難する
という考え方が基本になります。
だからこそ、防災ヘルメットは「どこかに収納してある」だけではなく、揺れが収まった後に取り出しやすい場所へ置いておくことが重要です。
折りたたみ式と通常タイプはどちらがいい?

防災ヘルメットには、一般的な形状のものと折りたたみ式があります。
どちらか一方がすべての家庭に優れているわけではありません。
折りたたみ式のメリット
折りたたみ式の最大のメリットは収納性です。
通常タイプは帽体の形状が固定されているため、家族4人分などを並べるとそれなりのスペースが必要になります。
折りたたみ式なら商品によって30~70mm程度まで薄くでき、玄関収納や棚などにも保管しやすくなります。
普段使わない防災用品だからこそ、省スペースで備えられるメリットは大きいでしょう。
通常タイプのメリット
通常タイプは組み立てる必要がありません。
取り出したらすぐ装着できるため、「展開方法を覚えるのが不安」という場合には通常タイプも候補になります。
収納スペースに余裕があり、すぐ手に取れる状態で置けるのであれば、無理に折りたたみ式を選ぶ必要はありません。
大切なのは「折りたためるか」だけではなく、必要なときに本人が使えることです。
折りたたみ防災ヘルメットの選び方
国家検定の使用区分を確認する
防災ヘルメットを選ぶ際に確認したいのが、国家検定の使用区分です。
厚生労働省によると、保護帽には「飛来・落下物用」と「墜落時保護用」などがあります。
「飛来・落下物用」は飛んできた物や落ちてくる物から頭部を保護するもの。
「墜落時保護用」は墜落などによる頭部への衝撃を軽減するものです。
同じ「国家検定合格品」でも対応する使用区分が異なるため、商品ページや本体の表示まで確認しましょう。
使用する人の頭囲を測る
家族用に購入する場合に見落としやすいのが頭囲です。
今回紹介した商品でも、47~62cmに対応するものと52~61cmに対応するものがあります。
「大人用」「子どもでも使えそう」といった印象だけで判断せず、使用する本人の頭囲を測り、メーカーが示している範囲に収まっているか確認しましょう。
収納時のサイズを確認する
折りたたみ式を選ぶなら、使用時だけでなく収納時の寸法も重要です。
今回紹介した商品では、収納時の厚さ・高さに約33~74mmの違いがあります。
購入する前に「玄関のこの棚」「寝室のこのスペース」など、具体的な保管場所を決めて測っておくと選びやすくなります。
重量だけで選ばない
軽いヘルメットは装着時の負担を抑えやすいメリットがあります。
しかし、重量だけで安全性や使いやすさを判断することはできません。
国家検定の使用区分、サイズ、収納性、展開方法などと一緒に比較しましょう。
防災ヘルメットは家族全員分必要?

家族で避難する可能性を考えるなら、基本的には使用する人ごとに適した頭部保護用品を準備しておくと安心です。
「家に1個あれば誰かが使える」という状態では、家族全員で避難するときに足りません。
ただし、同じ商品を人数分まとめて買えばよいとは限りません。
家族それぞれの頭囲や、本人が装着できるかを確認する必要があります。
子ども用はサイズを特に確認
子どもは大人より頭囲が小さい場合があります。
大人用のヘルメットを一番小さく調整しても、子どもの頭に適切にフィットするとは限りません。
商品が示す対応頭囲を確認し、実際に装着したときに大きすぎないか確認しましょう。
成長によって頭囲も変化するため、一度用意したら終わりではなく、定期的にサイズを確認することも大切です。
高齢者は本人が扱えるかも確認
高齢の家族に用意する場合も、軽さだけで決めるのではなく、本人が折りたたみ状態から展開できるか確認しましょう。
手指の力や視力などには個人差があります。
本人が操作しにくい場合は、通常タイプを選んだり、家族が装着を手伝えるようにしたりする方法もあります。
実際に本人にかぶってもらうことが重要です。
防災ヘルメットはどこに置く?

せっかく購入しても、押し入れの奥などにしまい込んでしまうと、災害時にすぐ使えません。
候補になるのは、玄関、寝室、防災リュックの近くなどです。
玄関
避難するときに通る場所なので、揺れが収まった後に取り出しやすいのがメリットです。
家族分をまとめて置く場合にも向いています。
ただし、靴箱の奥や高い場所など、取り出しにくい場所は避けましょう。
寝室
大きな地震は就寝中に起こる可能性もあります。
消防庁では、就寝中の地震に備えて、寝室には倒れそうな物を置かず、枕元に厚手の靴下やスリッパ、懐中電灯などを準備しておくことを案内しています。
ヘルメットについても、寝室に保管する場合は、倒れた家具などにふさがれない場所を考えましょう。
防災リュックの近く
防災リュックとヘルメットを一緒に保管しておけば、避難時に必要なものをまとめて確認しやすくなります。
ただし、必ずしもヘルメットをリュックの中へ入れる必要はありません。
リュックの容量を圧迫する場合は、すぐ近くに置いておく方法もあります。
防災ずきんと防災ヘルメットはどう違う?
防災ずきんとヘルメットは、どちらも頭部を保護する目的で使われますが、構造や想定される使い方が異なります。
ヘルメットには硬い帽体があり、今回紹介している製品のように「飛来・落下物用」などの国家検定に合格している製品があります。
一方、防災ずきんは布やクッション材などで頭部を覆うものが一般的です。
学校などで防災ずきんを見たことがある方も多いでしょう。
「防災ずきんならヘルメットと同じ性能」「ヘルメットなら防災ずきんより必ず優れている」と単純に判断するのではなく、それぞれの製品がどのような用途や性能を想定しているか確認してください。
家庭用として落下物への備えを重視するのであれば、国家検定の使用区分が明確なヘルメットは比較しやすい選択肢です。
自転車用ヘルメットで代用できる?
「家に自転車用ヘルメットがあるから、防災用に買わなくてもいいのでは?」と考える方もいるでしょう。
しかし、自転車用ヘルメットと産業用の保護帽では想定する用途や規格が異なります。
厚生労働省が定める保護帽では、「飛来・落下物用」「墜落時保護用」など使用区分ごとに必要な構造や性能が定められています。
そのため、見た目がヘルメットだからといって、すべて同じ性能を持っているわけではありません。
防災用として新たに用意するのであれば、メーカーが示す用途と規格を確認した商品を選びましょう。
買ったら一度組み立ててかぶってみよう

折りたたみ防災ヘルメットで特に重要なのが、購入後の確認です。
箱から出さずに玄関へ置くだけでは、いざというときに展開方法が分からない可能性があります。
購入したら一度、
- 折りたたみ状態から展開する
- 実際に頭にかぶる
- サイズを調整する
- あごひもを合わせる
- 元の状態へ収納する
ところまで試してみましょう。
家族分を購入した場合は、家族全員で確認します。
厚生労働省の資料でも、保護帽はあごひもの緩みなどを確認して正しく着用することが重要とされています。
特に折りたたみ式は商品によって展開方法が違うため、災害時に初めて使う状態にしないことが大切です。
一度買ったら何年もそのままで大丈夫?
防災ヘルメットは、購入後ほとんど使わない可能性があります。
そのため「使っていないから劣化していない」と思いがちですが、長期間そのままにするのはおすすめできません。
日本ヘルメット工業会では産業用ヘルメットについて、材質や使用状況によって異なるものの、PC・ABS・PEなどの熱可塑性樹脂製は使用開始から3年以内、FRPなどの熱硬化性樹脂製は5年以内の交換を推奨しています。
これは法的な耐用年数ではなく、工業会が示している交換目安です。
また、商品によってメーカーの案内が異なる場合があります。
そのため、購入した商品の取扱説明書を確認し、その製品に示されている点検方法や交換に関する案内を優先してください。
保管中も定期的に取り出して、
- 帽体にひびや変形がないか
- あごひもが劣化していないか
- 折りたたみ部分が正常に動くか
- 部品が破損していないか
などを確認しましょう。
ヘルメットだけでなく家具の固定も忘れずに
防災ヘルメットを用意すると安心感は高まりますが、地震対策はヘルメットだけで完結しません。
内閣府や消防庁でも、家具などの転倒・落下を防ぐ対策の重要性を案内しています。
例えば寝室なら、ベッドのすぐ横に背の高い家具を置かない、頭上に重い物を置かないといった対策も重要です。
ヘルメットは、こうした対策を行ったうえで頭部を守るために追加する備えと考えましょう。
「危険な環境のままヘルメットだけを用意する」のではなく、
危険な物を減らす → 家具を固定する → 安全な場所を確認する → 頭部を守る用品を備える
という形で考えると、家庭の地震対策を見直しやすくなります。
よくある質問
Q.おすすめの折りたたみ防災ヘルメットはなんですか?
おすすめは、DICプラスチック IZANO2です。
「飛来・落下物用」と「墜落時保護用」の両方で国家検定に合格し、47~62cmの頭囲に対応しながら約63mmまで折りたためるため、保護性能と家庭での収納性を両立しやすい商品です。
Q.折りたたみ式でも防災用として使えますか?
折りたたみ式かどうかだけで判断するのではなく、国家検定の有無と使用区分を確認しましょう。
今回紹介した5商品はいずれも「飛来・落下物用」の国家検定合格が確認できています。
Q.子どもも大人用の防災ヘルメットを使えますか?
商品によって対応頭囲が異なるため、実際の頭囲を確認する必要があります。
たとえばIZANO2やFlatmet2は47~62cmに対応していますが、BLOOMⅡやMOVOは52cmからとなっています。
年齢だけではなく、実際の頭囲で判断しましょう。
Q.折りたたみ防災ヘルメットはどこに保管すればいいですか?
玄関、寝室、防災リュックの近くなど、災害時にすぐ取り出せる場所が適しています。
収納スペースにしまい込む場合も、上に荷物を積み重ねるなど、取り出しにくい状態にならないよう注意しましょう。
Q.防災ヘルメットは買ったまま保管しても大丈夫ですか?
購入後は一度組み立てて実際にかぶり、サイズやあごひもを調整しておくことをおすすめします。
また、メーカーが示す耐用年数や取扱説明書を確認し、定期的に破損・変形・劣化などがないかチェックしましょう。
まとめ
折りたたみ防災ヘルメットは、普段はコンパクトに収納しながら、災害時の頭部保護に備えられる防災用品です。
今回比較した中では、「飛来・落下物用」「墜落時保護用」の両方で国家検定に合格し、47~62cmまで対応するDICプラスチック IZANO2を1位としました。
一方、収納スペースをできるだけ小さくしたいなら約33mmのFlatmet2、軽さと薄さを両立したいならタタメットBCPなど、それぞれ特徴があります。
大切なのは、ランキングだけで決めるのではなく、使用する人の頭囲や保管場所まで確認することです。
購入したら箱に入れたままにせず、一度家族で組み立て、実際にかぶってみましょう。
いざというときに迷わず使える状態にしておくところまでが、防災の備えです。