
地震や台風などで停電したとき、スマートフォンの充電や照明、冷蔵庫などの電源を確保する方法として役立つのがポータブル電源です。
ただし、防災用なら「容量が大きければいい」というわけではありません。
停電時に何を動かしたいのかを考え、容量だけでなく定格出力、重さ、充電方法、安全性、長期間保管しやすいかまで確認して選ぶことが大切です。
内閣府も、停電によってスマートフォンなどが利用できなくなる可能性を示しており、モバイルバッテリーなどの予備電源を日頃から備えることを紹介しています。
この記事では、現在購入できる主要メーカーのポータブル電源を調査し、防災用として使いやすい5商品を比較しました。
「停電に備えて初めてポータブル電源を購入したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
※価格は2026年9月30日時点で確認したものです。販売価格やキャンペーン価格は変更される場合があります。
防災用ポータブル電源おすすめ5選を比較
今回比較したのは、家庭の停電対策で主力として使いやすい1000Wh前後のモデルです。
| 順位 | 商品 | 容量 | 定格出力 | 重量 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | Jackery ポータブル電源 1000 New V3 | 1024Wh | 1500W | 約10.6kg | 軽量・6000回の充放電サイクル |
| 2位 | Anker Solix C1000 Gen 2 | 1024Wh | 1500W | 約11.3kg | 10ポート・最短約54分充電 |
| 3位 | EcoFlow DELTA 3 Plus | 1024Wh | 1500W | 約12.5kg | ソーラー入力最大1000W・容量拡張対応 |
| 4位 | DJI Power 1000 V2 | 1024Wh | 最大連続出力2600W | 約14.2kg | 高出力・最短56分充電 |
| 5位 | BLUETTI AC180 | 1152Wh | 1800W | 約16.4kg | 容量が大きくAC出力4口 |
1000Wh前後でも重量や出力、充電性能にはかなり差があります。
防災用として家庭に置く場合は、普段使わない高出力だけを追求するより、「必要な家電が動かせる」「停電時に必要な場所へ運べる」「短時間で再充電できる」というバランスを見ることがポイントです。
防災用ポータブル電源おすすめランキング5選
1位|Jackery ポータブル電源 1000 New V3

商品の特徴
Jackery ポータブル電源 1000 New V3は、容量1024Wh・定格出力1500Wを備えながら、重量を約10.6kgに抑えたポータブル電源です。
2026年7月に発売されたモデルで、従来の1000 Newから本体が約19%小型化されています。
商品の説明
容量は1024Wh、AC定格出力は1500W、瞬間最大出力は3000Wです。
最大の特徴は、1000Whクラスの容量を確保しながら約10.6kgに抑えられていること。
災害時はポータブル電源を保管場所からリビングなどへ移動させる可能性があるため、家庭用防災では「運べる重さ」も重要です。
リン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、6000回の充放電サイクルに対応。停電時には0.01秒以内でポータブル電源側へ切り替えるUPS機能も搭載しています。
旧モデルの1000 Newは1070Wh・約10.8kg・4000サイクルでしたが、V3では1024Wh・約10.6kg・6000サイクルへ変更されています。
商品のポイント
✓ 1024Wh・1500Wながら約10.6kgの軽量設計
✓ 6000回の充放電サイクルに対応したリン酸鉄リチウムイオン電池
✓ UPS機能やパススルー機能にも対応
2位|Anker Solix C1000 Gen 2 Portable Power Station

商品の特徴
Anker Solix C1000 Gen 2は、1024Whの容量と1500Wの定格出力を備え、約11.3kgにまとめたポータブル電源です。
ACコンセント5口を含む合計10ポートを備えているため、停電時に複数の機器を接続しやすいことも特徴です。
商品の説明
容量1024Wh、重量約11.3kg。AC出力は定格1500W、瞬間最大2300Wです。
ACコンセント5口、USB-C3口、USB-A1口、シガーソケット1口を搭載しています。
専用アプリで超急速充電モードを使用した場合、ACコンセントから最短約54分で充電できるため、台風接近など停電が予想される場面で短時間に充電したい場合にも便利です。
ソーラーパネルやシガーソケットからの充電にも対応しています。
商品のポイント
✓ 容量1024Wh・定格1500W・約11.3kgのバランス
✓ AC5口を含む合計10ポートを搭載
✓ 専用モード使用時は最短約54分でAC充電可能
3位|EcoFlow DELTA 3 Plus

商品の特徴
EcoFlow DELTA 3 Plusは、1024Wh・定格1500Wの基本性能に加えて、ソーラー充電や容量拡張を重視したモデルです。
長期停電まで考えて、将来的に電源システムを拡張したい家庭と相性があります。
商品の説明
容量1024Wh、定格出力1500W、重量約12.5kg。
AC充電では最短56分で満充電でき、ソーラー入力は最大1000Wに対応しています。
さらに専用エクストラバッテリーを組み合わせることで最大5kWhまで容量を拡張できるため、購入後に必要な電力量が増えた場合にも対応しやすい設計です。
UPS機能は10ms未満の切り替えに対応しています。
商品のポイント
✓ 1024Wh・定格1500Wの家庭用に使いやすい容量
✓ 最大1000Wのソーラー入力に対応
✓ 専用バッテリーで最大5kWhまで容量拡張可能
4位|DJI Power 1000 V2

商品の特徴
DJI Power 1000 V2は、1024Whの容量に対して最大2600Wの連続出力を備えた高出力モデルです。
容量だけでなく、消費電力の大きな家電を使用したい場合に注目したい製品です。
商品の説明
容量1024Wh、最大連続出力2600W、重量約14.2kg。
ACコンセント4口に加えて、最大140W出力のUSB-Cポートを2口搭載しています。
AC電源では56分でフル充電でき、家庭用電源のほか、対応アクセサリーを使用した車内充電やソーラー充電にも対応します。
リン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、4000回の充放電サイクル後も80%以上の容量を維持するとメーカーが案内しています。
商品のポイント
✓ 1024Wh容量に対して最大2600Wの連続出力
✓ AC・車内・ソーラーなど複数の充電方法に対応
✓ 最大140WのUSB-Cポートを2口搭載
5位|BLUETTI AC180

商品の特徴
BLUETTI AC180は、今回比較した5商品の中で容量が最も大きい1152Whを搭載し、AC定格出力も1800Wあります。
重量より容量と出力を優先したい場合に候補となるモデルです。
商品の説明
容量1152Wh、定格出力1800W、重量約16.4kg。
ACコンセント4口のほか、USB-C、USB-A、DC出力、ワイヤレス充電などを搭載しています。
最大1440WのAC入力による急速充電に対応し、メーカーではターボモード時のAC充電時間を約1.3~1.8時間としています。
最大500Wのソーラー入力にも対応しています。
商品のポイント
✓ 1152Whの大容量と1800Wの定格出力
✓ ACコンセント4口に加えUSB・DC・ワイヤレス充電に対応
✓ 最大500Wのソーラー入力に対応
防災用ポータブル電源の選び方

容量は「家族の人数」だけで決めない
ポータブル電源の容量はWh(ワットアワー)で表示されます。
ただし、「4人家族だから1000Wh」「1000Whなら3日間使える」と一律に決めることはできません。
必要な容量は、停電時に何を何時間使うかによって変わります。
たとえばスマートフォンとLED照明を中心に使う家庭と、冷蔵庫や電気調理器を使う家庭では必要な電力量が大きく異なります。
最初に、
・スマートフォン
・照明
・冷蔵庫
・扇風機
・電気毛布
・パソコン
・ルーター
など、停電時に優先して使いたい機器を書き出してみましょう。
なお、ポータブル電源には変換ロスがあるため、「容量1024Wh=100Wの家電を必ず10.24時間使える」という意味ではありません。
実際の使用時間は接続する機器や使用環境によって変わります。
定格出力は使いたい家電に合わせる
容量と同じくらい重要なのが定格出力です。
容量が十分残っていても、家電の消費電力がポータブル電源の定格出力を超えていれば使用できない場合があります。
さらに冷蔵庫やモーターを使用する家電では、起動時に通常運転時より大きな電力が必要になる場合があります。
「1500Wだから1500Wまでの家電ならすべて問題なく使える」と単純に判断せず、使用予定の家電とポータブル電源双方の取扱説明書を確認してください。
重量と保管場所も確認する

防災用ポータブル電源は、購入後ずっと同じ場所で使用するとは限りません。
停電時に収納場所からリビングへ運んだり、状況によっては車へ移動させたりする可能性があります。
今回比較した1000Wh前後のモデルでも約10.6kgから16kg以上まで差があります。
「大容量だから安心」だけで選ばず、購入前に重量を確認し、自分や家族が必要な場所へ運べるか考えておきましょう。
ソーラー充電や車からの充電も確認する

ポータブル電源は、内部にためた電気を使えば残量が減ります。
そのため、長期停電を想定する場合は容量だけでなく「どうやって再充電するか」も重要です。
家庭用コンセント以外に、
・ソーラーパネル
・車のシガーソケット
・専用の走行充電器
などに対応するモデルがあります。
ただし、ソーラーパネルの発電量は天候、季節、設置角度などによって変化します。
「200Wパネルなら必ず200W発電できる」というものではないため、非常時の電源を太陽光だけに依存しないことも大切です。
ポータブル電源は「停電対策の一部」と考える
ポータブル電源があっても、家庭のすべての電力を普段通り使えるとは限りません。
内閣府は家庭での停電への備えとして、冷蔵庫や電子レンジなどが使えない場合の調理手段、冷暖房が使えない場合の代替手段などを準備することも案内しています。
つまり、
「ポータブル電源があるから停電対策は完了」
ではなく、
・モバイルバッテリー
・乾電池式ライト
・カセットコンロ
・電気を使わない防寒・暑さ対策
・非常食や飲料水
などと組み合わせて備えることが重要です。
電力を必要とする家庭用医療機器を使用している場合についても、内閣府は予備バッテリーや代替手段を備えることを挙げています。
医療機器については、一般的なポータブル電源だけを頼りにせず、機器メーカーや医療機関へ停電時の対応方法を事前に確認しておきましょう。
防災用ポータブル電源を安全に使うための注意点

ポータブル電源には大容量の蓄電池が搭載されています。
経済産業省は、ポータブル電源について火災・感電など一定の電気的リスクがあるとして、安全性要求事項をまとめています。
消費者庁やNITEも使用時の注意を呼びかけています。
高温になる場所に保管しない
長期間使用しない場合は、メーカーの保管方法に従い、直射日光の当たらない場所で保管します。
特に夏の車内など、高温になる場所へ長時間放置することは避けましょう。
水濡れに注意する
ポータブル電源本体がすべて防水というわけではありません。
屋外で使用する可能性がある場合は、防水・防塵性能の有無を確認してください。
雨や浸水で濡れた製品を自己判断で再使用することも避けましょう。
落下や強い衝撃を与えない
落下などで強い衝撃を受けた後、発熱や変形、異臭などの異常がある場合は使用を中止し、メーカーや販売店へ相談します。
定期的にリコール情報も確認する
ポータブル電源は一度購入すると長期間使用する製品です。
購入時だけでなく、使用前や定期点検時にメーカーのお知らせや消費者庁のリコール情報を確認しておくと安心です。
買ったら一度、停電を想定して使ってみる

防災用ポータブル電源で意外と忘れやすいのが「実際に使う練習」です。
購入したら箱に入れたまま保管するのではなく、
・電源の入れ方
・AC出力の使い方
・スマートフォンの充電方法
・残量表示の見方
・本体の充電方法
・ソーラーパネルの接続方法
などを確認しておきましょう。
停電してから初めて説明書を読むより、平常時に一度使っておく方がスムーズです。
家族の誰か一人だけが操作方法を知っている状態にもせず、可能であれば家族で共有しておきましょう。
また、メーカーによって長期保管時の推奨充電状態や点検方法が異なります。
保管前に取扱説明書を確認し、定期的に残量や本体の状態をチェックしてください。
よくある質問
Q.おすすめの防災用ポータブル電源はなんですか?
おすすめは、ランキング1位の「Jackery ポータブル電源 1000 New V3」です。
1024Wh・定格1500Wを備えながら約10.6kgと比較的軽く、6000回の充放電サイクルやUPS機能にも対応しています。家庭用の防災電源として、容量・出力・持ち運びやすさのバランスを取りやすいモデルです。
Q.防災用ポータブル電源は何Wh必要ですか?
必要な容量は人数だけでは決められません。
停電時に使用したい家電の消費電力と使用時間から考えることが重要です。
スマートフォンや照明中心なら小容量でも対応できますが、冷蔵庫や調理家電などを使用する場合はより大きな容量・出力が必要になります。
Q.1000Whなら何日使えますか?
一律に「○日」とは決められません。
同じ1000Whでも、スマートフォンの充電中心の場合と冷蔵庫や電気毛布を使用する場合では消費量が大きく違います。
さらに変換ロスや使用環境も影響するため、メーカーが公開している使用時間は目安として考えましょう。
Q.ポータブル電源はどこに保管すればいいですか?
メーカーの取扱説明書に従うことが基本です。
消費者庁は、高温環境を避け、長期間使用しない場合は直射日光が当たらない冷暗所で保管するよう案内しています。
災害時に取り出しにくい場所へしまい込まず、安全性と取り出しやすさの両方を考えて保管場所を決めましょう。
Q.ソーラーパネルも一緒に買った方がいいですか?
長期停電への備えを重視するなら検討する価値があります。
ただし、発電量は天候や季節などによって変わります。
最初から必須と考える必要はありませんが、長期間コンセントから充電できない状況を想定する家庭では、対応するソーラーパネルも候補になります。
まとめ|防災用ポータブル電源は容量・出力・重さのバランスで選ぼう
防災用ポータブル電源を選ぶときは、容量だけで判断しないことが大切です。
停電時に使いたい家電を決め、
・必要な容量
・定格出力
・本体重量
・充電時間
・ソーラーや車からの再充電
・バッテリー寿命
・保証やサポート
を比較しましょう。
今回比較した中で、総合的に選びやすいのは「Jackery ポータブル電源 1000 New V3」です。
1024Wh・1500Wを備えながら約10.6kgに抑えられており、家庭の防災用として容量と持ち運びやすさを両立しやすいモデルです。
一方、ポート数を重視するならAnker Solix C1000 Gen 2、容量拡張やソーラー充電を重視するならEcoFlow DELTA 3 Plus、高出力を求めるならDJI Power 1000 V2、容量を優先するならBLUETTI AC180も候補になります。
ポータブル電源は「買えば終わり」の防災用品ではありません。
購入後に一度家族で使い方を確認し、定期的に残量・本体の状態・メーカーからの重要なお知らせを確認して、停電時に実際に使える状態を保っておきましょう。