
地震や台風などの災害に備えて防災グッズをそろえるとき、「マルチツールも用意しておいた方がいいのかな?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
マルチツールは、ハサミやプライヤー、ドライバーなど、複数の工具を1つにまとめた便利な道具です。備蓄品の包装を開けたり、生活用品のネジを締め直したりと、災害後の生活で発生する細かな作業にも役立ちます。
しかし、商品によって搭載されている工具や重量、使いやすさは大きく異なります。機能が多いものを選べばよいというわけではありません。
この記事では、レザーマン・ガーバー・ビクトリノックスの人気マルチツール5商品を比較し、それぞれの特徴や防災用品としておすすめできる理由を詳しく紹介します。
災害時の使い道や選び方、安全な保管方法も解説するので、ご家庭に合ったマルチツールを選ぶ参考にしてください。
防災用マルチツールおすすめ5選の比較表
| 順位 | 商品名 | 重量 | 主な特徴 | 掲載価格 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | LEATHERMAN WINGMAN | 約198g | プライヤー・ハサミ・ドライバー | 14,583円 |
| 2位 | GERBER サスペンションNXT | 約192g | 基本工具が充実・比較的手頃 | 10,943円 |
| 3位 | VICTORINOX スイスツール スピリットX | 209g | 24機能・幅広い作業に対応 | 20,900円 |
| 4位 | GERBER アームバードライブ | 96g | ハサミ・ドライバー中心 | 6,955円 |
| 5位 | VICTORINOX スイスツールX | 290g | 26機能・本格的な工具構成 | 24,200円 |
※価格はYahoo!ショッピング・Amazonで確認した商品本体の掲載価格です。送料・ポイント還元は含みません。重量はメーカーまたは販売ページの公表値です。
防災用途で注目したい機能を比較
| 商品 | プライヤー | ハサミ | ドライバー | 缶切り | 木工用のこぎり |
|---|---|---|---|---|---|
| LEATHERMAN WINGMAN | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
| GERBER サスペンションNXT | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
| VICTORINOX スイスツール スピリットX | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| GERBER アームバードライブ | × | ○ | ○ | × | × |
| VICTORINOX スイスツールX | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
防災用マルチツールおすすめ5選
1位|LEATHERMAN WINGMAN(ウィングマン)

商品の特徴
LEATHERMANのWINGMANは、プライヤー・ハサミ・ドライバー・ナイフなど14機能を備えたマルチツールです。
特に注目したいのは、バネ式のプライヤーとハサミを搭載していること。工具を握る作業と、包装材などを切る作業の両方に対応しやすい構成です。
商品の説明
メーカー公表重量は約198g。収納時の長さは約9.7cmで、家庭用工具としてコンパクトに保管できます。
プライヤーは細かなものをつかむときに、ドライバーは緩んだネジの調整などに使用できます。また、ハサミやパッケージオープナーは、日常の開封作業にも便利です。
防災用品は、購入してから一度も使わないまま保管してしまうことがあります。しかし、WINGMANは日常でも使う機会を作りやすく、工具の開閉や持ち方を普段から確認できる点が魅力です。
一方で、ナイフも搭載しているため、持ち歩きではなく自宅での適切な保管を基本に考えましょう。
商品のポイント
✓ プライヤー・ハサミ・ドライバーをまとめて備えられる
✓ バネ式プライヤーで細かな作業をしやすい
✓ 日常の開封や簡単な補助作業にも使える
2位|GERBER サスペンションNXT

商品の特徴
GERBERのサスペンションNXTは、プライヤーを中心に複数の工具をまとめたマルチツールです。
WINGMANと同様にプライヤー・ハサミ・ドライバーを備えながら、価格を比較的抑えられる点が特徴です。
商品の説明
今回確認したシルバーモデルは、販売ページで重量約192g、収納時の長さ約10.5cmと案内されています。
プライヤー、ワイヤーカッター、ハサミ、ドライバー、缶切り、栓抜きなどを搭載。メーカーは工具を外側から取り出せる構造や、ロック機構を特徴として案内しています。
プライヤーを開かずに一部の工具へアクセスできるため、用途に応じて使う工具を選びやすい設計です。
ただし、細かな工具が複数収納されているので、購入後はそれぞれの取り出し方を確認しておきましょう。ロックがある場合も、正しく固定されていることを確認してから使用する必要があります。
商品のポイント
✓ プライヤー・ハサミ・ドライバーなど基本機能が充実
✓ 工具のロック機構を備えている
✓ 1万円未満の掲載価格で比較的検討しやすい
3位|VICTORINOX スイスツール スピリットX

商品の特徴
VICTORINOXのスイスツール スピリットXは、24機能を備えたスイス製のマルチツールです。
プライヤー・ハサミ・ドライバーに加えて、木工用のこぎりや金属用のこぎり、ヤスリなども搭載しています。
商品の説明
メーカー公表重量は209g、長さ105mm。今回比較した商品の中では、機能の豊富さと重量のバランスが特徴的です。
一般的な家庭用マルチツールよりも工具の種類が多く、日常のDIYや細かなメンテナンスにも活用できます。
ナイフにはロック機構がありますが、メーカーは片手で開く仕様ではないと案内しています。工具の種類が多いからこそ、必要な機能を迷わず取り出せるよう、平常時に使い方を確認しておくことが大切です。
価格は2万円台で、初めて購入する方にはやや高めです。一方、普段から工具を使う家庭なら、幅広い機能を活用しやすいでしょう。
商品のポイント
✓ 24機能を搭載し、さまざまな補助作業に対応
✓ ハサミ・プライヤー・のこぎり・ヤスリを備える
✓ メーカー公表重量209gで機能と重量のバランスが良い
4位|GERBER アームバードライブ

商品の特徴
GERBERのアームバードライブは、ハサミやドライバーを中心にまとめたコンパクトなマルチツールです。
プライヤーを搭載したモデルとは異なり、ネジの調整や包装材の開封といった作業に向いた構成になっています。
商品の説明
今回確認したブルーモデルは、収納時の長さ91mm。販売ページには、直刃ナイフ、マグネット式ビットホルダー、プラス・マイナスビット、バネ式ハサミ、ヤスリ、栓抜きなどが掲載されています。
特に、ドライバーを使う機会が多い家庭では検討しやすい商品です。
一方、プライヤーがないため、金属部品をつかんだり曲げたりする用途には向いていません。また、ナイフ付きなので、保管場所と取り扱いには注意が必要です。
本モデルの重量は今回の確認情報では確定できなかったため、比較表では記載していません。購入前に販売店へ確認することをおすすめします。
商品のポイント
✓ プラス・マイナスビットを備えたドライバー機能
✓ バネ式ハサミで開封作業などに対応
✓ プライヤー不要の用途なら選択肢になる
5位|VICTORINOX スイスツールX

商品の特徴
VICTORINOXのスイスツールXは、26機能を搭載した本格的なマルチツールです。
プライヤー・ハサミ・ドライバー・のこぎり・ヤスリなど、さまざまな工具を1本にまとめています。
商品の説明
メーカー公表重量は290g、長さ115mm。今回比較した5商品の中では重量が大きく、価格も高めです。
その一方で、工具の種類が豊富なため、家庭でのDIYやメンテナンスなど幅広い用途を想定できます。付属のナイロンケースも、保管時に工具をまとめるのに便利です。
ただし、防災用品として考えた場合、機能数の多さだけで選ぶ必要はありません。ハサミやプライヤーなど基本的な工具があれば十分な家庭では、より軽量で価格を抑えたモデルも選択肢になります。
商品のポイント
✓ 26機能を搭載した充実した工具構成
✓ プライヤー・ハサミ・のこぎり・ドライバーを備える
✓ 家庭でのDIYやメンテナンスにも活用しやすい
防災用品としてマルチツールがおすすめな理由

災害時には、普段使っている道具がすぐに取り出せなかったり、必要な工具が手元になかったりすることがあります。
マルチツールは、そんなときの細かな作業に役立つ補助工具です。
1.複数の工具をコンパクトにまとめられる
マルチツールの大きなメリットは、ハサミやドライバー、プライヤーなどを1本にまとめられることです。
それぞれの工具を個別に用意すると、収納場所が必要になり、使いたいときに探す手間もかかります。
マルチツールなら、必要な基本工具をまとめて保管できるため、限られたスペースでも整理しやすくなります。
ただし、すべての工具が搭載されているわけではないため、購入前に機能を確認することが大切です。
2.避難生活での細かな作業に役立つ
避難所や自宅での避難生活では、普段とは違う環境で生活用品を使うことがあります。
例えば、備蓄品の包装を開けたり、ひもやテープを切ったり、プルトップのない缶詰を開けたりする場面です。
こうした作業に対応できる工具をまとめておけば、必要なときに使いやすくなります。
ただし、マルチツールは必須の防災用品ではありません。飲料水や食料、照明、携帯トイレなど、生活に必要な備えを優先しましょう。
3.普段から使い慣れておける
マルチツールは、防災用品として保管するだけでなく、日常生活でも活用できます。
例えば、包装材の開封や生活用品の簡単なネジ調整などに使用すれば、工具の開閉方法やロックの解除方法に慣れることができます。
災害時に初めて使用するよりも、普段から使い方を理解しておく方が安心です。
防災と日常生活を兼用できることも、マルチツールの魅力といえるでしょう。
災害時に役立つマルチツールの機能と使い道

マルチツールにはさまざまな機能がありますが、防災用途では何が役立つのでしょうか。
代表的な工具と、想定できる使用場面を紹介します。
ハサミ|包装材やテープの切断
ハサミは、備蓄品の包装材やテープ、薄いひもなどを切る際に役立ちます。
特に、手で開けにくい包装を開封するときに便利です。
ただし、厚い素材や硬いものを無理に切ろうとすると、刃が傷んだり工具が破損したりする場合があります。
プライヤー|小さな金具や部品の保持
プライヤーは、手ではつかみにくい小さな部品を保持するための工具です。
生活用品の金具をつかんだり、簡単な調整をしたりする際に使用できます。
なお、一般的なマルチツールは絶縁工具ではないため、通電している電線や損傷した電気設備には使用しないでください。
ドライバー|生活用品のネジ調整
ドライバーは、家具や生活用品の緩んだネジを締め直す際などに使用できます。
ただし、ネジの種類や大きさに合わない工具を使うと、ネジ山を傷める可能性があります。
購入前には、搭載されているドライバーの種類も確認しましょう。
缶切り|プルトップのない缶詰の開封
缶切りは、プルトップのない缶詰を開ける際に便利です。
ただし、家庭で備蓄している缶詰がすべてプルトップ式なら、使う機会は少ないかもしれません。
備蓄している食品の種類に合わせて、必要な機能を考えましょう。
のこぎり|小さな木材などの加工
スピリットXやスイスツールXには、木工用のこぎりが搭載されています。
小さな木材を扱う作業などに使用できますが、大きな倒木やがれきの撤去に適した工具ではありません。
無理な作業を避け、工具の用途に合った使い方をしましょう。
防災用マルチツールの選び方

1.必要な機能が搭載されているか確認する
マルチツールを選ぶ際は、機能数よりも使いたい工具があるかを確認しましょう。
包装材の開封が中心ならハサミやパッケージオープナー、細かな部品の調整も想定するならプライヤー、ネジの調整にはドライバーが役立ちます。
例えば、アームバードライブにはプライヤーがありません。
軽量で便利なモデルですが、プライヤーが必要な方にはWINGMANやサスペンションNXTなどが向いています。
2.工具の取り出しやすさとロック機構を確認する
使いたい工具を取り出しやすいかも重要なポイントです。
外側から工具を取り出せるモデルなら、作業によっては本体を大きく開かずに使用できます。
また、ナイフなどの刃物を使用する際は、ロック機構の有無や操作方法も確認しましょう。
ロック機構がある場合でも、使用前には確実に固定されているか確認する必要があります。
3.重量と収納時のサイズを比較する
今回紹介した5商品では、最も軽いアームバードライブが約88〜89g、最も重いスイスツールXが290gです。
約200gの差があるため、重量を重視する方は比較しておきたいポイントです。
ただし、軽量なモデルほど機能が少ない場合もあります。
必要な工具と重量のバランスを考えて選びましょう。
4.価格だけでなく付属品も確認する
同じ商品名でも、販売ページによって付属ケースが異なる場合があります。
例えば、ビクトリノックスのスピリットXには、ナイロンケース付きとレザーケース付きの仕様があります。
価格を比較するときは、本体の型番や付属品、送料、納期なども確認しましょう。
また、専用のハサミやドライバーなどがすでに家庭にそろっている場合は、マルチツールを追加する必要があるかも考えてみてください。
防災リュックに入れる?自宅に保管する?
マルチツールを購入する際は、保管場所についても考えておきましょう。
家庭用の補助工具として使うなら、自宅の工具収納などで適切に保管する方法があります。
特にナイフ付き製品は、子どもが誤って触れない場所を選ぶことが大切です。
一方、非常持ち出し袋に入れる場合は、必要性と安全性を十分に考える必要があります。
政府広報オンラインでは、非常持ち出し品として飲料水、食料、救急用品、懐中電灯、携帯ラジオなどを紹介しています。
マルチツールは、これらの基本的な防災用品に代わるものではありません。
また、ナイフ付き製品は携帯に関する法律上の規制があるため、通勤バッグや車内に安易に常備することは避けましょう。
ナイフ付きマルチツールの携帯には法律上の注意が必要
日本では、刃物の携帯について銃刀法や軽犯罪法などによる規制があります。
銃刀法では、原則として刃体の長さが6cmを超える刃物の携帯が規制されています。ただし、刃物の種類や形状によって例外があります。
また、刃体が6cm以下であっても、正当な理由なく隠して携帯すると軽犯罪法の規制対象になる場合があります。
防災目的で購入した場合でも、常に携帯が認められるわけではありません。
購入後は家庭で安全に保管し、使用する目的や状況に応じて法令を確認することが大切です。
マルチツールを購入したら確認しておきたいこと

マルチツールは、購入して保管するだけでなく、使い方を確認しておくことが重要です。
まずは説明書を読み、ハサミやドライバーなどの開閉方法、ロックの解除方法を確認しましょう。
また、長期間使用しない場合は、さびや汚れ、工具の開閉状態などを定期的に点検してください。
濡れたまま収納せず、メーカーの案内に従って手入れを行うことも大切です。
ナイフ付き製品は、刃物を完全に収納した状態で、子どもの手が届かない場所に保管しましょう。
防災用マルチツールに関するよくある質問
Q.おすすめの防災用マルチツールはなんですか?
おすすめは、1位の「LEATHERMAN WINGMAN」です。
ハサミ・プライヤー・ドライバーなどの基本工具に加え、専用パッケージオープナーを備えており、包装材の開封や簡単な調整に使いやすいモデルです。
工具のロック機構を重視するならGERBER サスペンションNXT、多機能性を重視するならVICTORINOX スイスツール スピリットXも候補になります。
Q.防災用マルチツールは必ず必要ですか?
必須ではありません。
まずは飲料水、食料、照明、携帯トイレなどの基本的な防災用品を優先しましょう。
そのうえで、簡単な補助作業に使う機会がある場合は、追加を検討するとよいでしょう。
Q.マルチツールは何機能あれば十分ですか?
必要な機能は家庭によって異なります。
機能数だけで選ぶのではなく、ハサミ、プライヤー、ドライバーなど、実際に使う予定のある工具が搭載されているかを確認してください。
Q.スピリットXとスイスツールXは何が違いますか?
スピリットXは24機能・210g、スイスツールXは26機能・290gです。
スピリットXは軽量性と多機能性のバランスが特徴で、スイスツールXは大型で工具の種類が豊富なモデルです。
収納性を重視するならスピリットX、工具の充実度を重視するならスイスツールXが候補になります。
Q.マルチツールは車に常備できますか?
ナイフ付き製品を車内に常備することは、安易におすすめできません。
刃物の携帯には法的な規制があり、防災目的というだけで常に認められるわけではありません。
自宅での適切な保管を基本に考え、携帯が必要な場合は法令や状況を確認してください。
Q.マルチツールがあれば普通の工具は不要ですか?
いいえ。
マルチツールは簡単な補助作業に便利ですが、すべての作業で専用工具の代わりになるわけではありません。
使用目的に応じて、適切な工具を選びましょう。
まとめ|防災用マルチツールは必要な機能で選ぼう
防災用マルチツールは、ハサミやプライヤー、ドライバーなど、複数の工具をコンパクトにまとめられる便利な道具です。
ただし、機能が多いほど防災に適しているわけではありません。
工具の種類やロック機構を重視するならGERBER サスペンションNXT、多機能性と収納性を両立したいならVICTORINOX スイスツール スピリットXもおすすめです。
また、軽量性を重視するならGERBER アームバードライブ、本格的な工具構成を求めるならVICTORINOX スイスツールXも候補になります。
まずは家庭に必要な防災用品を整え、そのうえで、実際に使う場面を想像しながら選ぶことが大切です。
購入後は操作方法を確認し、安全に保管しておきましょう。